感謝祭ディナー 2019年 すし匠まさ
ここ数年は11月中旬頃から日本に帰国しているため、感謝祭は日本で過ごしています。特に米国の慣習にならって七面鳥を食べることはないのですが、2019年の感謝祭はいつもより豪勢なディナーにしようと西麻布にある「すし匠まさ」に伺いました。四ツ谷「すし匠」出身の岡正勝氏が素晴らしい握りとおつまみを提供してくださいます。カウンター7席のみの店内はこじんまりとしていますが、清潔感がありとても居心地が良い空間です。
予約が不可能な超有名店と違い、1 か月ぐらい前の連絡でも席を確保できました。1日2回転で今回は遅い時間、午後9時の予約です。到着するとカウンターの両脇には二人で来られているお客様が二組いました。正さんの正面の席に案内されました。ちなみにこちらのお店に来るのは私は2回目でサカナさんは初めてになります。
メニューはおまかせのみ。飲み物は最初から日本酒をチョイスし、銘柄はおまかせしました。最初に頂いたのは京都にある老舗蔵の澤谷まつもとの守破離 山田錦。ほんのり微発泡で食前酒に相応しい一杯です。
一品目は蛸。柔らかくてジューシー。最初から言葉にならない程の美味しさです。
二品目は鮃。左が肝ありで、素晴らしいハーモニーが口の中に広がります。
三品目は赤貝です。
四品目は甘海老の昆布締め。
五品目は鯖。香ばしい焼け具合と火の通っていない部分との色合いが美しいです。
六品目はツブ貝です。
続いて、ツブ貝の肝。
八品目は鰆の握りです。これまでおつまみが続いていましたが、ここで握りの一品目です。
続いて、鰆の炙り。同じ種類の魚を異なる調理によって味、香、食感の変化を楽しめます。
十品目は香箱蟹。ズワイガニのメスのことをこう呼ぶそうです。左が外子、右が内子です。この日の一番気に入った一品でした。
ここで日本酒のおかわり。山形の楯野川 純米大吟醸 本流辛口を頂きました。
十一品目は小鯛です。中に梅干しが入っていました。
続いて、平貝ヒモ串焼き。香ばしいです。
十三品目はあん肝。濃厚なお味でした。
十四品目は蛸の白子。珍しいですね。
十五品目になんと今年は食べられないと思って諦めていた秋刀魚が登場です。正さんにそう言ったら、今日の市場で良い秋刀魚があったので仕入れたのだとか。しかも、この美しさ。この日頂いた中で、見た目が一番綺麗だったと思います。
続いて、焼き秋刀魚。秋刀魚の刺身と焼きと両方食べられて最高です。
十七品目はアブラボウズの握りです。
続いて、アブラボウズの胃袋の煮付け。
十九品目は平貝の磯辺を手渡しされました。海苔の香ばしさと平貝の食感が素晴らしいです。
二十品目は鰤の赤身の握りです。
続いて、鰤の外側。
二十二品目は鱈の白子です。本日はこちらの白子と蛸の白子の二種類の提供でした。
二十三品目は北海道仙鳳趾産の牡蠣です。北海道東側は涼しい気候のため、年間を通じて水温が低いことから一年中牡蠣が食べられるようです。生牡蠣は大好物です。
二十四品目は鰹漬けの握りで、中には和がらしが入っています。
続いて、鰹の炙りです。絶妙な火加減です。
二十六品目は三度目のアブラボウズです。部位は失念してしまいました。
二十七品目は小鰭の握りです。本日の秋刀魚に次ぐ美しさです。
二十八品目は鮪の中トロ握りです。安定の美味さです。
続いて、鮪の大トロ握りです。これだけわさびがあると脂っこさも気になりません。
鮪三品目となる、赤身漬け握りです。やっぱり赤身が好き。
三十一品目は車海老の握りと頭です。プリプリの食感です。
三十二品目は甘海老の味噌です。
三十三品目は赤貝のひもきゅう。細巻きの見た目の色鮮やかさと食感のコンビネーションが素晴らしいです。
三十四品目はカワハギの握り。肝が乗っています。
三十五品目は甘子の塩焼きです。
ここでこの日三種類目の日本酒へ。伊賀の銘酒 瀧自慢 純米吟醸 吟風50を頂きました。
続いて、雲丹です。産地は失念してしまいました。
三十七品目はアナゴの塩とタレの二種の握りです。
三十八品目は〆鯖の握り。こちらも見た目が美しい。
三十九品目は金目鯛の昆布締めの握りです。
続いて、金目鯛の炙りの握りです。
最後に玉子を頂いて終了です。
おつまみが26品、握りが17品ですかね。そして、白子が2品に肝が3品。アブラボウズの肝やあん肝は海のフォアグラと言われるぐらいですから、かなり濃厚で最後はお腹がはち切れそうでした。同じ魚でも別の部位や、異なる調理法で色々な味を堪能しました。また、どの部位も無駄されていない。当日時間をかけて一品一品じっくり観察するのは難しいですが、こうして写真で振り返ると切り方の美しさに心が打たれます。次回はもっとお腹を空かせた状態で伺いたいと思います。ご馳走様でした。